わんどうじ 腕童子

わんどうじ(腕童子)

羽後仙北郡の日市野[ひさいち]につたわるもので、むかし山の中にいたという鬼。

坂上田村麻呂が征伐されたといいますが、はじめに田村麻呂と腕童子がたたかったとき、田村麻呂の乗ってた馬の足が葛[くず]のつるにからまってしまって動けなくなり、腕童子に逃走されるということがあったといいます。そのため、そのたたかいの場所になったあたりではその後、田村麻呂が怒ったことから葛が生えなくなったんだソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
「わんどうじ」という読みは武藤鉄城によるものに拠ってますが、なぜ「わん」なのかは少し不明瞭です。

和漢百魅缶│2016.09.05
Design. Koorintei Hyousen 2016