泉州堺の家原寺につたわるもの。むかし境内の放生池に魚がものすごく増えてぎゅうぎゅうになってきたのでひとびとがいくらか捕って膾[なます]につくったりして食べてたところ、行基[ぎょうき]がその場に通行。
怒られると思っていたら、行基はその膾をぱくぱくと完食。みんなが驚いていると池に向かってそれをすべて吐き出すと、膾はすべて魚に戻って泳ぎだしたといいます。池には目の玉がひとつしかない魚がいると言われており、それはこのときに膾からもとにもどった魚の一部なんだソウナ。
和漢百魅缶│2016.05.06
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