筑前糸島の釜尾につたわるもの。むかし、お殿様がいらっしゃることになってご馳走を準備することになった長者の家で下女のひとりだったお初というむすめが手をすべらせて釜を割ってしまって大目玉。割れた釜を背中にしばりつけられて屋敷を追い出されてしまい、桜井と吉田のあいだにある峠道で首をくくって死んでしまいます。
その亡霊が、火の玉になったり、泣き声をたてたり、雨の日に傘の上に首だけのすがたであらわれたりした、というもの。
和漢百魅缶│2016.02.06
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