アマイノウ

アマイノウ

宮古島につたわるもので、たつまき・つむじかぜのこと。

むかし、年をとって目を悪くした長者がいて、3人の息子たちがこの長者を海に落としてしまおうと画策。しかし鱶[ふか]によって長者は助けられて無事に屋敷に帰ってきます。長者は「これからは鱶を大事にしよう」と息子や娘たちに告げますが、息子たちは今度はこの鱶を殺そうと海に出発。

鱶を殺しに息子たちが行ったということを知った長者は、屋敷の屋根の上にあげてもらい、葺いてある萱[かや]を手さぐりで抜いて振るとアマイノウが巻き起こって鱶を殺そうと海に入ってた息子たちを舟ごと連れ去っていってしまったソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
長者の名前は「西銘カバニヤ」などであると言われます。この昔話を受けて「家の者が出かけているときには屋根を葺いてはいけない」などの俗信が出来たともされてるようです。

和漢百魅缶│2016.01.21
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