筑前の糸島につたわるもので、胃の具合の悪いひとや、お腹の調子が悪くなったきなどに願をかけるとよく効くといいます。
元亀のころに次郎助という若者が「おもちを1斗たべることが出来る」という噂をききつけた殿様からその食いっぷりを見てみたいと所望。次郎助は殿様の前でもし食べ損なっては……と、自宅でおもちを食べる練習を開始。1斗たべきり、「だいじょうぶだいじょうぶ」と満足していたところへ「今すぐに殿様が観たいとおおせだ」と迎えが来てしまい、お腹がどまんぷくなまま城へ。
すでに1斗のおもちを食べた直後にもかかわらず、恥はかけぬと1斗のおもちを食べきり殿様からお褒めにあずかり「有光次郎左衛門」の名前などをたまわりましたが、そのまま食べすぎが原因で死亡。その次郎助のお墓が後に「有光どん」あるいは「一斗食い餅」などと呼ばれるようになったソウナ。
和漢百魅缶│2016.01.04
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