かんしゅじょし 勧酒女子

かんしゅじょし(勧酒女子)

むかし、ある家の女性が食べ物をなにも食べられないのにお酒をときどき大量にのんでは踊り狂うという病気に。はなしをきいてみると、見知らぬ女子があらわれて酒をどしどしすすめてくる、ということが知れたのですが病気の原因は不明で家の者が大困り。

あるとき、その家のたんすの中から見た事のない古い「勧酒」の人形が出て来たので、これがあやしいのではないかということになり、それを燃やしたところ、このふしぎな病気はスッキリ無くなったソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
「勧酒胡」や「勧酒子」と呼ばれる人形は、ころんとまわして倒れた先に坐ってるひとにお酒をすすめる酒席の遊びに使われるもので、古くなったその人形が妖怪をなしたものであろうと見られます。

和漢百魅缶│2016.01.04
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