こほうげんのやなり 古法眼の家鳴

こほうげんのやなり(古法眼の家鳴)

むかし、ある家で家鳴りが起こるのでふしぎに思っていたところ、修行者がたまたま家に宿をとった際に「うらなって進ぜよう」とその原因を捜査。「何か古い掛け軸はありませんか」と修行者がきくと家の者が「よくわからない仏さまの絵ならいつからあるかわからぬ古くすすけたものがあります」と返答。

「それを外して地頭などに差し上げるとよろしいでしょう」と修行者から言われて、家の者が掛けられていたその絵を外して偉いひとにあげたところ、「これは立派なものだ」とよろこばれたソウナ。

その絵を偉い人が経師屋に頼んできれいにしてもらったところ、実は古法眼の描いた掛け軸で、さらに偉いお殿様のもとで大切にされるようになったトサ。

和漢百魅缶│2015.11.24
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