じょろうぐもが化けているもの。
むかし、作州にいた孫六という郷士[ごうざむらい]の男が夏の暑いころに使っていた別荘で眠っていたところ、見知らぬ老女などに招かれてふしぎな屋敷これに出逢い、どうかひと夜一緒にすごして下されなどと頼まれたりします。しかし、なんだかあやしいので逃げ出したら、ふしぎな屋敷などはなくて元の眠っていた場所。別荘を調べてみると軒にたくさんのじょろうぐもがいたので、巣ごとそうじをしたら、その後はあやしいことは無かったソウナ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
『太平百物語』のなかにしるされてるおはなし。
和漢百魅缶│2015.11.15
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