鴬囀司[おうてんす]という僧侶が諸国をまわっている途中、鎌倉の猿畠山で見たという羽根の生えた小さい人のようなもの。仙人たちであったソウナ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
『御伽百物語』にしるされている鴬殿司の話に出て来るもの。鴬囀司は、はじめ飛んでるこれらを見て「異なる蜂」(ことなるはち)かと思ってたそうで、正体が明かされるまでは「蜂」と表現されて書かれてます。
『御伽百物語』曰
「さしのぞき給へばやうやう其たけ一寸あまりある生身の人にて然も翅[つばさ]あり 鴬囀司もあやしく珍らかなる虫のさまかなと思ひ扇をひろげて柱杖のさきに括りつけ此[この]蜂をひとつうちおとし戻子の袋にいれ」
和漢百魅缶│2015.11.0
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