ねずみの化けたもので、人間にお礼をしてくれたりします。
むかし、あるおじいさんの畑にものすごく大きなきゅうりがいくつも実ったので、早速売りにでかけるのですが予想に反してひとつも売れず、帰り道で見つけた小さいねずみにそれをみんなあげてしまいます。
別の日、おじいさんが商売から帰って来ると、きれいなあねさまが立っていて「子にきゅうりをありがとうございました、ぜひお礼したいので、おらだの家に来てください」とご招待。もてなしを受けてたくさんのお金ももらって家に帰りました。
そのはなしを聴いたとなりのおじいさんが、同じ目にあおうと考えて、畑に余ってたへぼいきゅうりや変色したきゅうりを持って歩いてねずみに与え、同様にねずみの家に行きますが、やってはいけない猫の真似をしてしまい、二度と家に帰れなくなってしまったトサ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
羽前の最上郡などにつたわる昔話に見られるもの。
和漢百魅缶│2015.10.14
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