いらずやまのぬし 入らず山の主

いらずやまのぬし(入らず山の主)

土州長岡郡の立川などにつたわる昔話に出て来るもので、入らず山と呼ばれてるはいってはいけない山の中にいるとされるぬし。

山小屋にはいってこられると小屋いっぱいになるほどの大きな耳をもってて、ふとい音(大きな音)をどれだけ出せるかの勝負を挑んで来たりします。猟師さんがこれに対して持ってた鉄砲をこっそり耳の穴に向かって撃ちこんだところ「音は細いが穴によくとおるな」と言って走り去ってしまったソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
大きな音くらべをして鉄砲の音をたてて対処するはなしは「やまじじい」や「やまちち」のはなしとしても四国には多く残されてます。

和漢百魅缶│2015.08.12
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