かしわど 柏戸

かしわど(柏戸)

鎌倉幕府の家臣・岩永勘解由[いわながかげゆ]の妻。息子である常盤之助[ときわのすけ]に手柄をたてさせるべく蛇のすがたに変じてお世継ぎ時丸[ときまる]が毒殺されたことの証拠の書状をもって現われ、いのちを落とします。

☆ 莱莉垣桜文 附註
菅専助による浄瑠璃『端手姿鎌倉文談』に登場するもの。芝居のいちばんさいごの段で書状をもった蛇として登場しますが、あやしまれて戦鎌で斬られ、正体が柏戸であったことが見あらわされます。

『端手姿鎌倉文談』は「伊達騒動」と「鉢の木」を混ぜた構成になってて、岩永勘解由は仁木弾正にあたる役。

和漢百魅缶│2015.07.24
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