たんじょかい 蟾蜍怪

たんじょかい(蟾蜍怪)

術をつかえる「にくし」の大きくなったもの。

斯波家の家臣のひとり朝倉主水[あさくらもんど]はこれを得て、あやつることで主君である斯波義健[しばのよしかた]を病に臥せさせ、大嵐の夜についには首を喰い切らせてその命を奪い、息子の朝倉多門[あさくらたもん]と共にお家のっとりをはかりました。

☆ 莱莉垣桜文 附註
梅暮里谷峨の読本『斯波遠説七長臣』に登場しているもの。本来は「蟾蜍」は「せんじょ」とよむのが本来はあってますが、同書では「たんじょ」と傍訓をふっています。

梅暮里谷峨『斯波遠説七長臣』曰
「蟾蜍怪[たんじょかい]に寝首を揆[かか]せ。夫[それ]とも不知[しらず]弾正等が。偽物[ぎぶつ]の系図を誠と思ひ」

和漢百魅缶│2015.07.17
Design. Koorintei Hyousen 2015