しょうらちんじん 松羅陳人

しょうらちんじん(松羅陳人)

大元秘密[だいげんひみつ]の邪法を駆使する三上山にすむあやしい法師で、蜈蚣[むかで]の幻術などさまざまな魔法を駆使します。

田原宗郷[たわらのむねさと]友郷[ともさと](田原秀郷の弟たち)や司の前[つかさのまえ]に依頼されて、田原秀郷をのろう作業をおこないます。

☆ 莱莉垣桜文 附註
柳亭種彦による読本『勢田橋龍女の本地』に登場するもの。蜈蚣の姿に変ずることもできます。

柳亭種彦『勢田橋龍女の本地』曰
「まった三上の山深く。年ふる蜈蚣の住[すむ]なると。土人のことばもむなしからず。夫[それ]かれおもふにゆゑこそあらめ。奇代の変化のふるまひやと。はったとにらめばきえうせて。白気陰々と立のぼり。煙の中[うち]に忽然と。すがたをあらはす松羅陳人。法衣のすそをはせをって。利剣ひっさげ秀郷めがけ。真いちもんじに飛かかる」

和漢百魅缶│2015.07.15
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