せきゆうふう 石尤風

せきゆうふう(石尤風)

海に出発した商船を吹き戻したり進めなくしてしまったりする風のこと。これが吹くと商人たちは出発をやめたりしたといいます。

むかし、尤郎[ゆうろう]という男のお嫁になった石[せき]氏の娘が、商売の旅に出ていったまま帰らぬひととなってしまった尤郎のことを思ったまま重病になった死の床で「このような悲しみを世の女どもには味あわせたくない、必ず大風を吹かせて人々を押し戻すであろう」と宣言、それを受けて、船出のときにすごい風が吹いたりするのはこの石氏の吹かせているものであると考えられ、石尤風という名で呼ばれるようになったんだトカ。

和漢百魅缶│2015.07.07
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