備後恵蘇郡の永田村などにつたわってたはなしに出て来るきつね。
むかし、浅野の殿様のお城にあった「おじち山」という山にいたというきつねで、城をまもってくれたりしてたのですが、あるとき殿様が病気にかかり、どうしても参勤交代にでられない事態が発生。このおさん狐が殿様に変じて出府したのですが、ねずみのつけあぶりを膳に仕込まれてしまい、たべないたべないたべないと我慢してたもののついに食べてしまい、おさんはその後、黒血を吐いて死んでしまったんだトカ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
つきやぶり・つけあぶりは、付け焼きのこと。醤油などをつけてじゅうじゅう。
和漢百魅缶││2015.02.22
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