羽前国の置賜郡につたわるもの。少し図体の大きな虎猫[とらねこ]で夜中にいろんなねこ仲間たちといっしょに無住のお寺の本堂にあつまっては踊って遊んでました。
家を追い出されたあるおっとり者な男がこのねこたちの踊り場にしてるお堂をたまたま寝場所にえらんで出くわしてしまったとき、おとらどんが片足を引きずって踊ってたので、「ねこにはまたたびが良い、またたびの皮をつけたらいい」と男が教えてやると、早速おとらどんは実践。
すると、足が楽になったのでおとらどんたちは「人間どもが大事にしてるから旨いものだろうと思ってうばって来たが、まるで旨くなかったこれをやろう」と小判をお礼にくれたトサ。
和漢百魅缶││2015.01.17
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