せいいこ 青衣狐

せいいこ(青衣狐)

唐のころ、沈東美というひとの家に数年前に亡くなったはずの青衣のおんなが現われて「わしは神になったのじゃ、おくさまが心配になってやって来た、しかし腹が空いておる、一餐そなえよ」とごちそうを要求。もぐもぐとそれを食べると姿を消してしまいました。

家の者があやしんで家のまわりを探してると、草むらの中に狐[きつね]がねっころがっており、大きな腹を裂いてみてみると、先ほど出したごちそうの献立と同一のものばかり出て来たので、正体がしれたソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
青衣というのは、女中さんのこと。

和漢百魅缶││2014.12.18
Design. Koorintei Hyousen 2014