土州の三津浦につたわるもの。むかし、くじらとりのときに尾びれに跳ね飛ばされてひとりの羽指[はざし]が死んだあと、しばらくして、その羽指とそっくりなしゃべり声を発するあやしい鯨[くじら]が海から浮かび出ることがあったりした、というもの。
☆ 莱莉垣桜文 附註
羽指[はざし]は、くじらとりのときに活躍する役割のひとつで、弱らせた鯨の上にのって陸にまで曳いてゆく綱などを結わえつけたりする役のこと。
和漢百魅缶││2014.11.26
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