ドン・ロボ Dom Lobo

ドン・ロボ(Dom Lobo)

ブラジルなどにつたわる昔話に出て来る大きな狼[おおかみ]で、宮殿に住む主。一日に人間ひとり分の心臓を食べないといけなく、ひとの前に現われては問答の勝負をしかけて来て、答えられなかった者を食べてしまっていました。

しかし、ある若者がドン・ロボの出す質問にすべて回答、若者から出された「処女より生まれ川で産湯をつかい十字架にかけられたのは?」という質問に答えることが出来ず、ついに煙のかたまりになって消えてしまったといいます。

☆ 莱莉垣桜文 附註
ドン・ロボが出していた問答の質問は以下の3つ
「年をとるほど強くなるものは?」(ぶどう酒)
「幾ら取れども尽きせぬものは?」(海の水)
「誰もが行けるが誰もが行きたくない処は?」(墓)
――というもの。魔性の物は「キリスト」という事が言えないので答える事が出来なかった。

和漢百魅缶││2014.10.31
Design. Koorintei Hyousen 2014