常州茨城郡の上加賀田につたわるもの。むかし、おりょうという糸つむぎの好きだった娘が行方知れずになり、その後、山にある坂道に、行灯[あんどん]をともして糸つむぎをする娘姿の妖怪が出たんだとか。
猟師などが何人かこれを退治しようと出かけましたが失敗。ある猟師が、行灯を狙って見たらどうだろう、と鉄砲を撃ち込んでみたところ、女の姿は消えて、大きな蝦蟇[がま]が倒れてたソウナ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
一番はじめにおりょうが消え、それに似た糸つむぎの娘が出たことから「おりょう坂」という呼び名が、ついたというもの。
和漢百魅缶││2014.10.25
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