とおつぽてん

とおつぽてん

羽前の置賜郡などにつたわるもので、夜になると「とおつぽてん、とおつぽてん、とおつぽてん」というよくわからない気味のわるい声をたてつづけてひとを薄気味わるがらせてました。

子供たちがその声に怖がってしまい 夜中にみんな便所にも行けなくなったことに困った村人が、正体をさぐりに声のでどころを捜した結果、その正体はとっぽ(栃の実)が目に入ってしまって痛くて泣いている蚊[か]で、「とっぽを取って」というその声が「とおつぽてん」と響いて村にきこえてたんだトサ。

和漢百魅缶││2014.09.10
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