パコルセタ

パコルセタ

アイヌにつたわるもので、パコルカムイのしもべ。おおむかし、セタ(犬)は人語を自由にしゃべることが出来て、人間たちがどういう状況にあるかなどの情報をパコルカムイにつげぐちしては人々のあいだに疱瘡[ほうそう]などの疫病をもたらしてました。

あるとき、そのつげぐち業務が人々たちばれてしまい、セタは灰を食べさせられ人語をしゃべることが出来なくなり「ウォウォ」と吠えることしか出来なくなったソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
「パコル」は「疱瘡」のこと「パコルカムイ」は疱瘡神。本来はただの犬ですから呼び名としては「セタ」がふつう。

犬が人語でしゃべってたという点では「カムイモシリセタ」などと近いもの。

和漢百魅缶││2014.07.29
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