にしゅぎんのせい 二朱銀の精

にしゅぎんのせい(二朱銀の精)

二朱銀の精霊。大みそかには金や銀の精たちが移動して歩き回るときいたある貧乏な男が「戸に二朱銀を貼っておけば、ほかの精がおびきよせられてどしどし家にやって来て大儲けなのじゃなかろうか」と考えて実行したところ、二朱銀の精が「おいおい」と歩いていく金銀の精たちを呼び止めて大成功。

しかし、金の精たちが「おまえこんなところにさみしく貼りついて動けずにいるより、おれたちといっしょにもっと金銀のあるところへ行こう」と誘われて、逆にいなくなってしまい、男は銀をまるごと大損したトサ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
豊前京都郡につたわる昔話に出て来るもの。

和漢百魅缶│2014.05.18
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