むかし、丹陽県の茅崇丘[ぼうすうきゅう]というひとの家にでたというもの。夜中になるたびに厨房からひとの談笑する声がきこえたり、ガチャガチャと料理の皿を動かす音や酒をのんでさかもりをする音が聴こえてくるが、見てみても何も起こってない、というふしぎがつづいたといいます。
あるとき、道士が茅の家の前で「ここには妖気がある」といって、符を渡して来たので、茅崇丘が言われたとおりに厨房の竈の中にそれを釘で貼っておいたところ、次の日、毛のない巨大な鼠[ねずみ]が5、6匹、その近くで死んでたんだトカ。
和漢百魅缶│2014.02.18
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