すいつこうすいつこう 吸いつこう吸いつこう

すいつこうすいつこう(吸いつこう吸いつこう)

森の中の道を歩いてると、どこからともなく「吸いつこう吸いつこう」と声をかけてくるというもの。

あるおじいさんが、この声をきいて「吸いつきるなら吸いつけ」と言い返したところ、たからものやお菓子がたくさん体に吸い寄って来ました。そのはなしをきいた別のおじいさんが、同じ道へいってみると、何も声がしません。そこで「吸いつこう吸いつこう言わんか」と呶鳴ると「吸いつこう吸いつこう」の声がしてきたので返事をしてみると、ガサッと蛇[へび]や蛭[ひる]や蜈蚣[むかで]や蜂[はち]や「みつめにゅうどう」が吸いついて来ておじいさんを喰ってしまったソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
豊後臼杵などにつたわるもので「とっつこうひっつこう」などの仲間です。対馬でも「すいつこうすいつこう」の声で登場してます。

和漢百魅缶│2013.07.25
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