やまぶしのでかいの 山伏のでかいの

やまぶしのでかいの(山伏のでかいの)

毎年毎年、氏神さまのふりをして、むすめをいけにえに取ってたという妖怪。正体はたぬき。

高田光太郎という猟師が狩りの途中に大きな穴をみつけて入っていくと村があって、そこの村にこのいけにえの行事がとりおこなわれてたので、正体をあばいてくれんと光太郎がいけにえに変装。出て来たところを鉄砲でうち、見事退治をしました。

光太郎はいけにえになるところだった村長の娘と結婚し、その村で暮らしてましたが一年後に実家に帰ってみようと思い立って出発してみると、自分の故郷の家はかげもかたちも無くなっててびっくり。わぁわぁと光太郎が泣いてからハッと気づくとそこは自分の実家の寝床の中で、すべて夢だったソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
伯州の河村郡山田につたわるもの。「さるがみ」や「ひひ」などが人身御供を求める昔話の型から変化したものです。

和漢百魅缶│2013.05.27
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