むかし、程昌禹平国という武官が鼎州から帰る途中、紫極宮というところに泊まったところ、夜中に女性ふたりがいきなり眠ってるところに現われたので、霊鬼だと感づいた程が「なにものだ」と問いかけますが、ふたりはニコニコ笑ってるだけ。そこで「ただ立ってるだけなら、余の腰でもさすれ!」と強気に命じたところ、霊鬼ふたりはもみもみ。
いつの間にか眠りいってしまった程昌禹平国がハッと朝になったのに気づいて起きるとふたりは消えてましたが、腰のあたりなど、ふたりがさすってたあたりはみんな青黒く変色してて、じんじん痛くなってたんだソウナ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
『異聞総録』にあるもの。青黒くなってしまった箇所は「累日而後復初」と書かれてて、幾日かたったらモトにもどったそうです。
和漢百魅缶│2013.05.26
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