きょあ 巨蛙

きょあ(巨蛙)

むかし盧伯玉[ろはくぎょく]というひとが登庁しようと歩いてると、おおきなかえるがものを訴えるような目つきでジーッと見て来たので「これはふしぎだ」と思い、しもべにそのあとを追わせます。すると一ッの古井戸の中にかえるはドブン。捜索してみると中から死体が見つかりました。

調べてみると、それは行方知れずになってた人で、お金目当てで殺されてたことがわかり犯人も捕まりました。そのひとの家族にきいたところ「あのひとは生前かえるを大事にしてて、食べるということは決してしなかった人でした」と言われたソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『南村輟耕録』などにあるもの。同じ盧伯玉(盧文璧)でも、巨「蛙」が巨「亀」にかわってる話もあります。

和漢百魅缶│2013.04.24
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