岩州の檜枝岐村などにつたわるおばけ。夜道に出て来て「あか(赤ちゃん)を抱いてくれ」と言って来ます。赤ちゃんをわたされたときは、自分のほうとは反対向きに赤ちゃんの顔を向けてだかないと、のどをかまれたりすると言われてました。
また、赤ちゃんを背負いながら現われて、通りがかって来たひとをくすぐって来たりしたとも言われてて、そういうときは、紐や帯紐をちぎってを投げつければ、「おぼ」はそれをほぐしたくてたまらなくなってしまうので、くすぐられずにすむといいます。
桂の木の下に出たといいます。
☆ 莱莉垣桜文 附註
「うぶめ」や「こをだかしょ」などの仲間です。上州の「おぼ」と現われるすがたが少し違いますが、紐とかを投げる対処法はおんなじだったりします。
和漢百魅缶│2013.03.07
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