羽前の置賜郡小岩沢につたわるもの。むかし、川が大増水して橋がことごとく流され、お殿様が城に戻れず困ってたところ、いつの間にか一本だけ流されてない橋ができてて、無事にわたることが出来ました。
お殿様が振り返ってみると、橋は実は川にすむ大蛇だったのでびっくり。「余のために橋となったとは実に立派な蛇じゃ」と持ってた杖でなでてあげようとしたところ、手もとがすべって大蛇の目をぷすり。それ以後、このあたりの蛇はみんな片目になってしまったといいます。
☆ 莱莉垣桜文 附註
各地につたわる片目の魚や鳥などのはなしの仲間です。
和漢百魅缶│2013.03.06
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