あかいぷっつり 赤いぷっつり

あかいぷっつり(赤いぷっつり)

人間に生えては、そのひとの体で増殖して重いやまいにしてしまうというもの。

むかし、旅の六部さんがあるひとの家に泊まったところ、その家の小さい子供の足のうらにこれを見つけたので「これはやまいのもとになるから取ってあげましょう」と、この赤いぷっつりを取りのぞいて甕[かめ]の中に入れて埋めてしまいました。それから何年もたったあと、ふたたびその家を訪れた六部さんが子供が元気に成長してたのをみとめて甕をあけて見せたところ、中にはこれがうじゃうじゃ増えていっぱいになってたと言います。

☆ 莱莉垣桜文 附註
子供の災厄をとりのぞいてあげるはなしの型の一ッで、川崎などにはなしが残ってます。「ぷっつり」は「ぽっち」とかと同じ語意。

和漢百魅缶│2012.12.28
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