のぞりこのぬし 野反湖の主

のぞりこのぬし(野反湖の主)

上州と越後の境あたりにある野反湖にすみついてたぬしで、大きなへび。

湖の近くにお花見にやって来たお姫様の近くに小さなへびの姿になって現われ、お姫様はお酒をちょこっとあげるとぺろぺろなめるのを楽しんで遊んでましたが、後日、へびが美しい若衆に化けて城にやって来て「姫とさかずきをかわした」と言い張って大騒動。花見のときのへびだとわかり、殿様は城のまわりに刀や針をたくさん立て並べてこれを殺し防ぎましたが、お城はその後に起こった洪水で滅びてしまったといいます。

和漢百魅缶│2012.10.20
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