さんどぶち 三度淵

さんどぶち(三度淵)

阿州の松尾川にあった淵。むかし、川の上流でむらびとが集って博奕[ばくち]をしていると、ひとりの旅の僧侶が「わしにも打たせてくれ」とその輪に参加。すると余りにもこの僧侶が強い。みんな大負け。そこでむらびとたちはこの僧侶を帰り道で待ち受けて捕まえ、松尾川にドブン。殺してしまいます。

その後、この僧侶を殺した日になると、淵のあたりからふしぎと僧侶がかぶっていたのと同じ形の三度笠[さんどがさ]がぞくぞくと流れて来るようになったそうで、むらびとはそれを恐れて法要をするようになったんだトサ。

和漢百魅缶│2012.07.03
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