こがねのはしら 黄金柱

こがねのはしら(黄金柱)

むかし、越前坂井郡の稲越の神明社にズドーンと立っていたという3本の黄金の柱。ぴかぴかきらきら光りを放ち過ぎて、夜でもその光は遠くから見えたというほどのおそろしいものだったので、漁をすることが出来ず困ってしまったひとびとが「これを焼こう」と相談。えらばれた7人の蜑女[あま]がなんとかそれを決行して燃やしてしまうのですが、近くで休んでいたところ急に休んでいた土ぐろが7つに砕けて蜑女をおしつぶしてしまったんだソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
この蜑女たちがおしつぶされてしまったあたりについた地名が坂井郡伊井村の「七つぐろ」という地名なんだそうです。「くろ」というのは「畔」などと書くもので、土をもりあげたもの。

和漢百魅缶│2012.06.30
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