ぜにひりじし 銭排猪

ぜにひりじし(銭排猪)

薩州の川辺郡につたわるもので、むかしむかし山の中にいたという銅銭を糞として出してたふしぎないのしし。

あるじいさんが山でこれをみつけて、ポロポロ落とす銭をひろい集めてお金持ちになった、という話を聴いた欲深いじいさんが、後ろをついて行っておなじように銭を拾ってたのですが、途中でなかなかおしりから出て来ない銭があってイライラ。まだ出切ってない銭を取ろうと引っぱった途端に、このいのししがびっくりしちゃって銭をじいさんの腕と一緒におしりに吸い込んじゃって暴れ出したので大変。じいさんはそのまま山中をひきずられてしまい、死んでしまったソウナ。

和漢百魅缶│2012.06.17
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