越前大野郡にある山で、毎日、空からごはんが降ってきたというふしぎなお山。むかし3人の比丘尼[びくに]が住んでいて、このお山がくれるごはんを食べていましたが、あるときひとりの比丘尼が「2人がいなくなれば毎日、山がくれるごはんの取り分が増えるわ」と考えて2人の比丘尼を谷に落として殺してしまいましたが、そのとき以後、ごはんが降ってくることは無くなったんだソウナ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
比丘尼がほかの2人を突き落とした場所には「比丘尼落とし」、ごはんが降るのが廃絶して飢え果てた比丘尼が下山して来たあたりには「よろぼ」という地名が残っていました。
和漢百魅缶│2012.06.03
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