平清盛[たいらのきよもり]に焼き打ちにされた東大寺の大仏が化けた、と見えたまぼろしのおばけ。ごちゃごちゃと目のついたどくろが何千も転がって山になったり、何百もの目の玉がついた大きな首になったりして清盛をおびやかしました。
☆ 莱莉垣桜文 附註
浄瑠璃の『平家女護島』などに出て来るもの。福原京に出たという骸骨や大首の妖怪をもとにしているものです。
近松門左衛門『平家女護島』曰
「此の大首は何者。何ぢゃ奈良の大仏ぢゃ。ハハハハハハハハ事をかし事をかし。清盛に焼潰さるる身をもって何の恨み。何の仇[あだ]帰れ帰れ」
和漢百魅缶│2012.02.02
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