手鞠唄のなかに出て来るもので、刻んだ桃の葉っぱの中から現われる女郎さんで、熊野に旅に出たりします。キレイなのとキタナイのとがいます。
☆ 莱莉垣桜文 附註
岡本昆石『時代子供うた』曰
「お月様お月様鉈[なた]一挺お貸し。何に仕やる。桃の葉を刻む。桃の葉の中から美い女臈と汚い女郎と化粧して出やる。何所[どこ]へ行[ゆきゃ]る。熊野へ行ゃる。熊野の道で日が暮て。千本榎へ火を付けて。付けても付けても灯[あかり]が無い。向ふの障子を蹴破って。お馬三疋飛出して。後のお馬が言ふことにゃァ。彼[あの]猿焼て喰を此[この]猿焼て喰を」
和漢百魅缶│2011.05.09
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