駿州の松野村に伝わるもので、このあたりをおさめていた渤川[ぼっかわ]というおさむらいが、いくさに出るにのぞんで「わしらが帰って来なかったらば、餅はつかずにおけ」と村のひとたちに告げて行き、そのまま討死をしたため、それからは餅をつくと火が出るなどと言われ、年越に餅をつかなかったそうです。
和漢百魅缶│2010.05.08 Design. Koorintei Hyousen 2010