よびさか 呼坂

よびさか(呼坂)

備前にある坂で、むかし松田左近将監[まつださこんしょうげん]という荒くれものの殿様がこの坂を歩いていたところ、うしろから「おい松田、松田」と呼ばれたので振り返るとひとりの子供が居て、「おまえに三年のうちに天罰をくだす」と言って来たので左近将監は「三年とは遠きこと、すぐにでも下せるものなら下してみよ」と答えたところ、百日もたたないうちに病を得て死んでしまったんだとか。

☆ 莱莉垣桜文 附註
松田左近将監が「下してみよ」と答えた坂には点頭坂[うないさか]と名がついたそうです。

和漢百魅缶│2010.05.07
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