くびたのしか 頸田鹿

くびたのしか(頸田鹿)

大昔、豊州の由布院あたりにいた暴れ鹿で、田んぼの稲をバリバリムシャムシャ食べ尽していました。ある人間に捕まり、その首を斬られそうになった折り、「私の命を助けてくれましたらば、私の子々孫々まで一切の田畑の苗も実も荒らさせません」と人間の言葉で詫びて許されて以後、その田のあたりを頸田[くびた]と呼ぶようになりましたトカ。

和漢百魅缶│2009.01.31
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