におうさま 仁王さま

におうさま(仁王さま)

そのむかし、喜左衛門というひとが土佐又兵衛[とさのまたべえ]に泥棒用として頼んで描いてもらった仁王さまで夜になると、紙の中から浮かび出て天井いっぱいに届くほどの背丈になって門口を護っていた、と言います。

☆ 莱莉垣桜文 附註
土佐又兵衛は、講談やお芝居に出て来る足利時代の絵師で、大津絵の始祖と言われ、左甚五郎などと同様に、その作品が抜け出したという挿話が幾つもつくられています。

和漢百魅缶│2007.10.11
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