大量の群れをつくって空を埋め尽くす、ふしぎな黄色いチョウチョで、これが現われた後には兵乱が起こると言われています。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『鎌倉北條九代記』曰
「昔 朱雀院の御宇 承平の初に常陸下野両国に黄蝶飛集り山野の間に盈［みち］塞り後には人家に乱入［みだれいり］て蚋蚊［か］のごとくに侍べりしが相馬将門反逆して東国しばらく乱れたり後冷泉院の御時 天喜三年の春の頃奥羽常野の四ヶ国の間に黄蝶の恠異あり安部貞任逆心して関東大に騒動す」
奥羽常野…奥羽＋常陸＋下野＋上野のくに。

和漢百魅缶│2007.04.10
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