上州の伊香保温泉にいた老樵で、山で刈った柴を里の人々に売りに来たりしてましたが、何十年何百年たっても変わらずにすがたを見せてたと言います。
良く効くお灸の秘伝をこころえてて、それを施術してくれたり、伝授してくれたりしました。爺さんがいつも下駄を履いてるので、人々はお礼として下駄を贈るのが習慣になってたと言います。
☆ 莱莉垣桜文 附註
いつも「70歳だ」と答えてたので正しい年齢は不明なものの、お灸の秘伝は常陸坊海尊[ひたちぼうかいそん]から習ったもので、樵夫になる以前は源義経[みなもとのよしつね]に仕える兵のひとりだったと噂されてました。
神沢貞幹『翁草』曰
「所の古老の伝へて云るには彼は判官義経の旗指なり」
「彼灸は海尊に習ひし方なり 彼樵夫も此灸故に地仙と成れり」
和漢百魅缶│2026.10.23
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