だいやしゃじん 大夜叉神

だいやしゃじん(大夜叉神)

神仏のおつかいとして、お告げを人間に向けて持って来る役目にたずさわってたりします。

天正のころ、武州で暮らしていた長野伊予之祐という者が重い眼病にかかってしまい快方に向かわなかったため、剃染の形(僧侶)となって、妻田薬師に篭もって薬師如来に祈りつづけていました。

7日目のゆめうつつのなかに大夜叉神が現われ、金剛杖で伊予之祐を打って来ました。その痛さにびっくりしていると「ここに涌いている霊水を、簿伽梵に供養した茶湯にまぜて、用いるとよい」というお告げを教えてくれたソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
相州の妻田薬師のはじまりを物語った『妻田村薬師堂本尊大縁起』(妻田薬師縁起)のさいごのほうに登場するもの。

はじまりのほうにも、眼病を癒すはなしのなかで瑠璃山宝殿の灑水[しゃすい]が登場するので、この長野伊予之祐のはなしで涌き出ているのも同様な水なのだと見られます。

和漢百魅缶│2026.08.20
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