あしきみ

あしきみ

樒[しきみ]の木のことで、「しきみ」を神事に使ってはいけないとするおしえのなかで、ことさら毒木[どくぼく]の類であるということを強調する際に設定されていた属性です。

「悪しきみ」という意味のことばの「あ」が省かれて「しきみ」という名になったとする点や、お線香も材料に「しきみ」が用いられてると「人の気をへらす」などとする点などが語られてたようです。

☆ 莱莉垣桜文 附註
仏門とのかかわりを排除したおしえを説く神官たちのあいだでは古くから出てたようで、伝書の類にも、葬儀に用いるもので野獣を避けるための毒木でしかない、香を用いることは天竺など熱国の習わしで日本古来のものではない、神仏習合の結果の混用――などのことが理由として挙げられて来た様子。

福住正兄「新年会漫言」(『知玉叢誌』19号)曰
「松無くば榊[さかき]を立べし樒を立るはいぶかし」
「元は別当持にて金剛院と云 故に神仏一体論より仏に供する物なれば神にも捧げ門にも立しなるべし」
「神官の説教を聞たるに曰 樒は毒木なり」

和漢百魅缶│2026.06.22
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