あたまが舌ダケのこった「しゃれこうべ」で、からだは普通の人間だというふしぎな境遇の武士。
このひとは、目加田秀光(目加田十郎)の弟・目加田万八そのひとで、モトは源頼光・頼信に仕えていましたが、使用人によく手を出していた結果、女房どのから戸に顔ダケ挟まれた状態で煮え立ったお湯をどくどく注ぎ込まれて、顔の肉や両眼が焼け失せてしまったんだソウナ。
たまたま死ななかったものの、それからは「へんげ・ばけもの」と近所のひとに恐れられた結果、遠い丹波の山奥に家族と共に隠遁して暮らしてました。
たまたま、悪者を探して山に入って宿を求めてた坂田金平・碓井貞景が、この家に泊まったことから、秀兼の息子である目加田国信は都へ行って武士として活躍するようになります。
☆ 莱莉垣桜文 附註
目加田国信(目加田大蔵)は『公平武者執行』や『公平入道山めぐり』に登場してます。これらの浄瑠璃での姓は「めかた」とも「めがた」ともあって一定しません。
正体来歴を打ち明けるまえ、酒を進められたときに「むかしは坂田金時という者たちとも、よく酒をのみました…」など語ったりしていたため、坂田金平からは「なぜか吾々に近しい者(主君や親四天王たち)のこともやたらと知っているのはあやしい」として「へんげのもの」だとも思われてました。
和漢百魅缶│2026.06.06
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