しゅじょうのさんどくのねん 衆生の三毒の念

しゅじょうのさんどくのねん(衆生の三毒の念)

この世に生きてる人間や生物たちから発せられる三毒(貪[どん]瞋[しん]癡[ち])の念たちのこと。

神々は、人間や生物たちが存在してる限り、この「衆生の三毒の念」によって発動する「三熱」の苦しみを受けつづけないといけない定めにあるとされます。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『元長修祓記』曰
「御神躰は蛇体にて御座 我等三毒是也 神の三熱は衆生の三毒の念故也 我等三毒之無時 神の三熱の息め賜也」

習合な時代に説かれてた神々についての考えのひとつに見られるもの。神たちは神道(神々の住む世界のこと)に生きてる存在たちに過ぎず、常に苦しみも受ける状態にある(そこから解放されるために仏法が存在する)というおしえに基づいてます。

「三熱」に苦しむのは、仏法では本来は「竜蛇」たちに特有のものでしたが、「神道の苦しみ」の考え方に付随して、神々の真のすがたのひとつとして「蛇体」があることが想定されてました。

和漢百魅缶│2025.12.10
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