世の中の万物に次第々々にたまりゆく「にごり」のこと。
60日にいちど、金気のちからがとても増す庚申[こうしん]の日は、この「ばんもつのにごり」を除去して清めるちからがある日なので大事な日なのダ、とされてると言います。
☆ 莱莉垣桜文 附註
柳園種春『国宝大雑書』曰
「庚申を祭る故は万物[ばんもつ]の濁りを革[あらたむ]る日なるゆゑに」
「酒宴を設け よもすがら飽食大酒をなし不養生をせよとの教[おしへ]はなし」
近世後期の大雑書などでの「庚申」の解説では定式になってた考え方で、広く解説文に用いられてます。また、これを取り除くための日なのであるから、飲み食いをやたらとするのも体を壊すダケだ、という庚申待ちの内容についてのおしえにもなってます。
和漢百魅缶│2025.12.09
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